-聡くんと健太くん-




静まり返った園内。
今はお昼寝タイムです。



「今日はどうするかな…」


いつも通り皆と一緒に眠らず、一人で歩いていた聡くん。

今日はどうやら雪花ちゃんも寝てしまったようです。



「雪花もなんだかんだ言って子供だよな…」



自分も歴とした子供であることを見事に棚に上げると、聡くんはぼやきました。



「なんで皆夜でもないのに規則として決められた時間に寝れるんだ？」


アイマスクでも今度試してみるか…
と言って、聡くんは立ち止まって腕を組み考え込みます。


すると、意外な声が後ろから聞こえました。




「…さとる、なんか飛行機でなかなか眠れない会社員みたいだよ。それ」




「健太？」




聡くんが後ろを振り向くと、そこにはいつもは率先して昼寝に勤しんでいるはずの健太くんがいました。