「こんな大きさのプリン、初めてだよ。」


「…私もです。」


深夜現在。


小さなテーブルの真ん中に、
やけに大きなプリンのカップ。


それを2人でつつくと言う、
異常な光景。


しかもこの時間に、
倉田瑞季がいることが
そもそもおかしい。



「でも、旨いよね。」


「そう、ですね。」


倉田瑞季は本当に美味しそうに
パクパクと食べ進める。


私は緊張して、
何の味だかよくわからないというのに。



「お茶入れますね。」


スプーンを机の上に置き、
お湯を沸かす為に立ち上がる。


その間、やけに視線を感じた。