「ダメです!私が払います!」


「大丈夫だって。ね?」


何度も繰り返された、この会話。お会計の若いお姉さんもさすがに苦笑い。


だって、
だって倉田瑞季が、
私のぶんの食事代を払うなんて言うから…


値段だって、安いわけじゃないし

でも、さすがに折れてしまった、私。


「本当に、ごめんなさい…」


「なんで?誘ったのは俺だから。来てくれて、ありがとう。」


そんなふうに、
また優しく笑うから


何も言えなくなっちゃうじゃない。