そんなジャンヌの心配をしていた私でしたが、一瞬にして盗賊の一人を倒してしまったジャンヌ。


それを見たミカエル先生は、笑いながら。



『ほらねだから言ったでしょ』



と、自慢げに言いました。


すると、今度は残った四人の内、三人が一斉に剣を鞘から抜き始め、三人まとめてジャンヌを襲い始めました。


しかし、その三人も一瞬で倒してしまったジャンヌ。


『やる〜流石ジャンヌちゃんだね』



ミカエル先生はそう言いました。



しかし、残った盗賊一人が指笛を吹き、気が付くと一気に集まって来た他の盗賊達。


気が付けば、ジャンヌは大勢の盗賊達に囲まれていました。



それを見た私は驚いて居ました。



(えこんなに大勢居るの)


(一体何人居るのよ)



私がそう考えていた矢先、ミカエル先生はこう言いました。



『いゃ〜流石のジャンヌちゃんも“58人”もの盗賊だと厳しいかもなぁ〜』


『え“58人”凄〜いミカちゃん先生なんで解ったんですか?』


私がそう言うと、ミカエル先生は何故かソワソワしながらこう言いました。



『え“なんで”って…そりゃあ見れば解るじゃん』


『“見れば”って…“一瞬”で58人を把握するなんて私には無理ですよ〜。』


『マルグリット先生は解りました?』



私はマルグリット先生にも聞いて見ました。


すると、マルグリット先生も


『いや、あの一瞬じゃ…』


そう言ったマルグリット先生に同意する私。



『ですよねぇ。』


『やっぱり凄いんですねぇミカちゃん先生って』


『あ、あぁ…まぁねぇ…』


そんな会話をしつつ、見守る事しか出来ない私達の前で、信じられない事が起きました。


なんと、盗賊団の中の一人が、何故か周りの盗賊達をしかも“一瞬”で倒し始めたんです。



『何なんだありゃ』


『あの人…もしかして盗賊さんじゃないんじゃないですか』