私やミカエル先生が、そのジャンヌの不振な行動を見ていた矢先、ジャンヌは足を滑らせ、何処かに落ちたたらしく、私達の前から姿を消しました。



『ジャンヌ』


『どうしたんだ?ジャンヌちゃん、何があったんだ』



しかし、私達に聞こえて来たのは、私達の声への返事では無く、ジャンヌの悲鳴でした。



『うっっ、うぁぁぁ〜』


『ジャンヌ』


『ねぇジャンヌ聞こえる』


『聞こえてるなら返事をしてよジャンヌ〜』



そして、そのジャンヌの悲鳴と共に、ジャンヌの映像が途切れ、私達の前からは何も見えない状況になりました。



(え嘘…ジャンヌ…)


『ミカちゃん先生ジャンヌは…ジャンヌとの通信が途切れたんですか』


『くっそ〜…』



あんなに冷静だったミカエル先生が、一言、そう呟き、更にミカエル先生がこう言いました。



『いや、分からない。さっきも言った様に、この通信が繋がってる事自体が奇跡の様な物だから、今ので途切れてしまったとしても何ら不思議じゃない…』


『そんな…』



私が、ミカエル先生のこの言葉を聞き、ショックを受けて居ると、私を励ますかの様に、ミカエル先生が言いました。



『大丈夫さ取り敢えず、映像は消えたが、もしかしたら、声の方は届くかも知れない』


『諦めるのはまだ速いと思わないかい?』


(ミカエル先生…)


『はい』



私は、このミカエル先生の言葉を聞き、勇気付けられ、それと同時に“まだ希望は失われた訳じゃない”と言う事に、気付かされました。