『“神父”?そいつは御免だなぁ生憎俺は無宗教でね』


『君は神を信じないのか?』


『“神”?もし本当に神なんて者が居るなら、そいつはとんだペテン師だな。それでもなけりゃ悪魔だな。』


『“神”の事を“悪魔”か。君は実に面白い事を言う子供だな。』


『私からすれば君の方がよほど、悪魔に近い気もするが?…』


『噂には聞いて居たが、本当に君は黒い髪をしているんだな。』


『“異色の髪”と8歳の子供にしては“異常なまでの剣の強さ”と聞いているしな。』


『君達2人の名は国中で有名だが…私の仲間達は皆、ロー君、君を恐れる者の方が圧倒的に多い。』


『さっき、君の相方とは一戦交えたが正直今のハイド君と私では話しにならない程の力の差があった。』


『君の方はどうだ?善ければ君も私と遊んで見ないか?』


『何なら2人まとめて来ても構わないが?』



俺達はこの危機をどう打開するか考えたが善い案がでず、俺の両手は汗まみれだった。



(どうする…)


(どうする…)



その時、あまりにも動きを見せない俺達に痺れを切らしたのか。ロベールが動きを見せた。



『仕方ない。来ないのから私から行かせて貰うぞ。』

“ス―……”


『ん』


“カキーン”



ロベールは足音一つ立てずに凄まじい勢いで俺の剣の間合いの奥深くに入り込んで来た。



『ん〜。中々の反応だ。私の属する軍の末端の者なら確実に死んでいただろうな。』


『しかも君は今、私の剣を見て防いだのでは無く、直感的に…いやむしろ無意識に防いだのだろう。』


『そのレベルにまで達するには相当の死線をくぐり抜けなければ出来ぬだろうに。』


『それではもう少し、レベルを上げさせて貰う。』


“スーー…”


(どこだ?…)


『ロー後ろだ』


(何)