―学校の渡り廊下―



ふと、俺が学校の渡り廊下から外を見たら、学校の敷地内の公園に、見掛けない人が居た。



(誰だろ?あれがマルグリットの奴が言ってた“特別な講師”かなぁ?)


(暇潰しに見に行くか)



そう思い、俺はカトリーヌに公園に居る人を指差しながらこう言った。



『なぁカトリーヌ、あれって魔法化学の講師かなぁ?』


『え?何処に居るの?』


『ほらあそこ』


『あ、本当だ』


『でも、何であの人が“講師”って分かるの?』


『いや、“講師”かどうかは分から無ぇけど、見慣れない人じゃん』


『暇潰しに、見に行こうぜ』



俺は何故かワクワクしながら走った。



『ちょっと待ってよ〜ジャンヌ〜。』



―学校の公園―



俺とカトリーヌはやっと公園に着いた。


さっき渡り廊下から見た人は恐らく“40代後半から50代前半くらいのオッサン”だった。


そして、そのオッサンは、俺達の近くで、怪しげに辺りを見回していた。


すると、そのオッサンが俺達に話し掛けて来た。


しかし、そのオッサンの第一声は予想外の言葉だった。



『君がこの時代のMessiahか』


『まぁこの時代じゃあ“咲”が驚いてしまうな…』


『オッサン?何言ってんだ?』


『おぉすまん、すまんところで、君達は“私の言葉”が分かるか?』


『は…』


まぁ、見た目からして俺達の国の人間では無いのは分かったが、このオッサンの言っている事の意味が分からなかった。