俺は、そう成らない為に素早く倒した自分の椅子を拾い、席に着いた。


それからすぐに、学校のチャイムが鳴り始めた。



“キーンコーンカーンコーン”


“キーンコーンカーンコーン”



すると、歴史の授業を終えたマルグリットが教卓から大声で言った。



『お〜い次の授業は“魔法化学”だぞ〜』


『皆、遅れずに、“魔法化学室”に来いよ』


『は〜い』


(次の授業は魔法化学かぁ)


俺はそう思いながら、席から立ち上がった。


すると、またマルグリットが大声で言った。



『喜べ〜今日の魔法化学の授業には“特別な講師”が来られてるぞ〜』



『“特別な講師”?』



そう俺が呟くと、すぐ後ろのカトリーヌも不思議がりながら、俺に話し掛けて来た。



『“特別な講師”って誰だろうね?』


『ジャンヌ、誰だか知ってる?』


『いや?基本的に俺はあんまり学校の授業とかには興味無ぇし。』


『ふ〜ん。』


『でも、その割には、学校休まないで来てるじゃない』


『あ〜、それは家に居るよりは、学校の方が、まだましだからな』


『確かに〜』


『ジャンヌが家に居る時って、大概ジャンヌのお父様がジャンヌを色んな研究所に連れ回しちゃうからねぇ。』


『そうそう』



そんな会話をしたがら、俺とカトリーヌが“魔法化学室”へ向かっていた。