俺がそんな事を考えている間に、ジャンヌは、ジャンヌの事を呼んだ人の所へ歩き始めた。


そして俺もゆっくりとジャンヌの跡を追い、歩き始めた。


ジャンヌは、自分を呼んだ人の前まで歩いた。


すると、そのジャンヌを呼んだ男性は、少し怒った表情をしながら、ジャンヌにこう言った。



『おい今の今まで何やってた』


『お前はこれで何度目だ何回サボれば気が済むんだ』


『ご、ごめんなさい…』


『でも今回は―』



ジャンヌが自分を叱る親父に対して、教会に行かなかった訳を話そうとしたが、ジャンヌの話など聞く気も無いようにまたジャンヌに追い撃ちを掛けるその男。


『大体なぁ、このお祈りは、私達家族だけの問題じゃなく、村の人達全員に―』


すると、ジャンヌに追い撃ちを掛けようとする男性の姿を見ていた男性の隣に居た女性が、男性を宥め始めた。



『まぁまぁ、貴方も落ち着いて。』


『善いじゃ無いですかこうしてジャンヌも無事だった事ですし。』


『きっと、ジャンヌも反省してると思いますから。』


『それに、ジャンヌにもジャンヌなりの言い分が有るかも知れないじゃないですか』


『ジャンヌもさっき何かを言いかけてた見たいですし。』


『貴方も、怒ってばかりでは無く、相手の話しも聞くようにして下さい?』


『あ、あぁ。』



その女性の言葉を聞いた男性の怒りは少し、静まった様に見えた。



すると、その男性の様子を見た女性は、ジャンヌに優しくこう言った。



『ジャンヌ?でも、今回は貴方が1番悪いのよ?』


『お父さんもお母さんも、ジャンヌに何か有ったんじゃ無いか?って心配してたのよ?』


『それに、教会にいらしてたご近所の方だって心配してくれていたんだから。』

『一体何があったの?』


『それと…貴方もね。』


『え?…』



ジャンヌに話していたその女性は、俺の事をチラ見しながら、そう言った。