確かにミカエルは俺にとって“ウザイ”存在だが、それ以上に信頼もしている存在だった。



(ミカエル…お前は今、何をしてるんだ?…)


(ミカエル…俺はこれからどうしたら良いんだ?…)

(ミカエル…俺は…もう一度、お前に会えるだろうか?)



俺がそんな事を考えていた矢先、再び俺の目の前は真っ白い空間になり、夢の最初に聞いた水達の声が聞こえ始めた。



『ジャンヌ思い出してくれた?』


(あぁ)


『僕達はいつだって、君の側に居るから…』


『ジャンヌ…全ての真実はもっと先に有るよ。』


(“真実”?…)


『真っ直ぐ進むんだ…』


『辛くても…苦しくても…』


『悲しくても…切なくても…』


『忘れ無いで…今の言葉…』


『忘れ無いで…』


(おい真実って)


(おい待ってくれよ)


『忘れ無いで…』


『忘れ無いで…』



そして、その水達の声は、次第に遠くなり、やがて消えて行った。



『ジャンヌ』


『ジャンヌしっかりしてジャンヌ』


『うっ…』


(誰だ?…)



誰かが俺を呼んでる声がした。



『ジャンヌ…起きてったらジャンヌ』


『はっ』


『今のは…“夢”?…』