「おはようございます!悠佳様、昂大様、棗様♪」

3人が通りがかる時に桜子はすかさず挨拶をする。
すると先頭を歩いていた悠佳さんがこちらを向いてにこりと笑う。

「おはよう。えーっと…」

「山田桜子ですっ!!」

「桜子ちゃんか。覚えておくよ。えーっと…隣の君の名前は?」

「へ!?」

桜子と悠佳さんが会話してるから私は関係ないと思いぼーっとしていたのでびっくりした。

「わ、私ですか?」

あたしは自分にふられているんだけれどなぜかもう一度聞く。

「そう、君だよ?名前は?」

「わ、私は美袋虹歌ですっ!」

「虹歌ちゃんか。絶対に覚えておくよ」

悠佳さんは笑顔で言い歩きだす。

桜子には名前を覚えておくだけなのにあたしは絶対が付いた。
何故だろう。
すごく嬉しい。

すると悠佳さんの後ろを歩いていた昂大さんがこちらを向き少し睨む。

「お前、悠佳にあんなこと言われてたけど調子乗んなよ」

そう言って昂大さんは歩きだだす。

「ゴメンな、昂大もあんな言い方だけどあんな風にしか言えないだけだから」

そう言って棗さんはポンっと頭を叩き走っていった。

「いいなぁ虹歌〜」

そう言いながらあたしの肩を抱き歩き出した。