あたしのおじいちゃん、美袋大次郎は美袋組の9代目で都内最強の男ということで他の組から恐れられている。
本来ならもうあたしのお父さんが後を継がないといけないんだけど……。
「清時<シンジ>!いい加減、わしの後を継がんかっ!」
「嫌だって言ってるだろ!俺は継がないんだ!」
こうやって毎日喧嘩。
あたしのお父さんは普通のサラリーマンで真面目な人。
おじいちゃんは正反対で組長で遊び人な人。
だから二人の意見が噛み合わない。
それをフォローするのがあたしのお母さん。
でも……。
「清時さん、おじい様の言う通りよ!いい加減後を継いだら?」
「やはり杏梨さんはわしの味方だのぉ。」
「おい、杏梨!お前まで!」
こんなふうにお母さんまでおじいちゃんの味方をしている始末。
理由は……。
お母さんは元ヤンキーだから。