「……遅い。」

舌打ちをして言う龍斗。

「わりいわりい。」

頭を掻きながら謝る亮汰。


「ほら、そんなとこ突っ立ってないで行くぞ。」


あたしと亮汰に手招きしながら光汰が言った。


あたしが入学する高校は、悠斗と亮汰と同じ。

入学式の日はそこの生徒は休みなんだけど、
あたしが入学するからと言って
悠斗も亮汰も実行委員になった。


別にそこまでしなくてもいいのに。
そう思う反面嬉しさもあった。


まあ…言わないけどね。


「おい、行くぞ」


「あ、うん。」


悠斗に手を引かれ急いで家を出た。