その人物の影と声が大きくなり、
あたしは確信した。


「理央!!」


「ちさきー!!!!!」


理央は、あたしの名前を呼んで勢いよく抱きついてきた。


あたしは少し体がよろけたけど
光汰が支えてくれた。


「ありがと、光汰。」

そう言うと光汰は微笑みながら頷いた。



「相変わらずじゃない!」


その声に反応して理央を見る。

理央は中学からの大好きな友達。

まあいわゆる親友的な。


「理央も元気そうじゃん!」


理央は「当たり前!」と笑った。

可愛い…というより綺麗という言葉が似合う理央。


中学の時から結構な不良だった。

だけどいつの間にかあたし達は仲良くなって…

いつの間にか1番大切な親友になっていた。


「じゃあ千咲!一緒に行こ!!」


あたしの腕を強引に引っ張る。


あたしは光汰に手を振りながら理央と一緒にあたし達の教室へと向かった。