……ん？今、なんて……？

勉強のしすぎで、耳がおかしくなっちゃった？


いやいや、でもさ。

もしそうだったとしても、目の前にいる先生の顔が、どんどん険しくなっていくのはなんでなんだろう――。




「じゃ、明日な、柚」



「え、う……うん……」




理解できないまま、池谷くんは笑顔でこの場を去っていく。


そして残されたのは……よく状況が掴めていないあたしと、今までに見たことないくらいに機嫌が悪くなった先生。


この雰囲気、あたしにどうしろと？




「あの、先生……！」



「……」



「か、帰りましょう？ね？」




無言の先生に対して、あたしはどう接すればいいんでしょうか。




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