先生もコンビニに行くんだね。あの袋の中には何が入っているんだろう。コーヒーかな?
って、そんなことを呑気に考えてる場合じゃなくて!!
今は、池谷くんと先生とこれ以上関わらせたらダメなんだってば!!
「というわけで、あたしはこれで帰るね!バイバイ池谷くん!!」
引き攣った笑顔を浮かべながら、池谷くんに手を降り、ポカンとしている先生の背中を押そうとした。
けれど、その行動は池谷くんから発せられた言葉によって、未遂に終わってしまった。
「なぁ、柚。そう言えば、言い忘れてたけど」
「へ……?」
「さっき話してた俺の好きな人って、柚のことだから」
クールな笑みを浮かべている池谷くんの言葉を黙って聞いていた先生の眉が、一瞬だけ、ピクッと動いた気がした。
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