「それから、市議会議員のお前の親父はマスコミにバッシングを浴びて家宅調査され、悪行が世間に公開され、そしてお前の実の母親を殺したとして容疑者なると議員生命は途絶えるということか、一石二鳥って訳だな」

と俺が仲西に伝えると、仲西は「その通り!!」と手を鳴らした。

そして、俺はその依頼を受ける事にした。

「あなたと話すと何故か落ち着きます、俺のヒーローみたいですね」

と笑いながら仲西は放った。

「人間に二面性があるように、悪役にも表裏があるんだよ」

と俺も笑った。

それから、俺は報酬金が入ってある茶封筒のを受け取り、仲西は特別室を後にした。

俺は、煙草を一本取り出して靴の裏でマッチを擦り、煙草を吸いながら正方形の天井を見つめた。