俺は赤いヒールの女性を知っている、近くで見ると柔らかな二重瞼と綺麗に整った鼻筋が大きな瞳をより引き立たせている。

「何故、お前は俺を呼び出したんだ??」

俺は、赤いヒールを履く仲西議員の秘書に向かって言葉を放った。

すると、仲西議員の秘書は風に乗って花が揺れるような凛とした笑顔を見せ、俺に向けて言葉を放った。

「私は仲西議員の秘書ではないわ、私は秘書に装って仲西議員がでミドリ広場で演説をするように仕向けただけよ、あとレディーに向かってお前は失礼よ」

と、仲西議員の秘書は俺に向かって放った。

「じゃあ、君の名前を教えてくれ」

俺が言葉を放つと仲西議員の秘書は腕を組みながら喋った。

「いいわ、私の名前を教えてあげる、私は夏目よ」

夏目は左手を胸に当て、私が夏目よと存在を主張した。

俺は夏目を興味深く見つめていた。
現場は、潮風の匂いと冷たい空気が充満している。

「あらためて聞き直すが、なぜ俺を呼び出したんだ??夏目くん」

と、俺が聞き直すと夏目は躊躇なく答えた。

「そうね、簡単に言えば脅してお金を巻き取るためよ、だって依頼主の報酬金だけでは物足りないのよ」

俺の思った通りの答えに少し嫌気がした。