「蘭子に何かといろいろ言われたときに、家をつながいって言ったらしいな」
泰我をみて笑う
「悪いかよ」
泰我のこの言葉に、
また泰我のお父様は笑う
私は泰我の隣に立つ
「そんなに彼女が大切かい?」
え?
「大切だよ、この家より・・・衣千花のほうがよっぽどな」
・・・言い過ぎだよ・・・
顔が熱くなる
泰我のお父様は、優しく笑うと真剣に言った
「なら、もっとよく考えることだ」
「考える?」
「この先大変なのは、彼女なんだ」
大変・・・・?
「衣千花ちゃんはそれが分かるかい?」
「・・・」
わからないよ・・・
そんなの・・・
「分からないようじゃ、ダメだよ?」