「ほげー……」
と
アホ面を引っ提げていた
くららだったが
すぐに気を取り直し…
「せっかくのチャンスを
逃してなるものか!」
と
自慢の駿足をフル稼働させ
必死に追いついた。
救世主クンの肩から
やや
ずり落ち気味になっている
カバンの持ち手が
くららの目の前で
うざったいくらいに
ひらひら揺れ動いている。
くららは
揺らめく
“蜘蛛の糸”
……ではなく
“カバンの持ち手”
に
すがる思いで
むんずと掴みかかった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…