もともと、そんなに派手な方じゃなかった私。


どこからそんな勇気がわいてきたのか知らないけど、先輩にメアドを聞こうと決めた。

一回決めたら絶対揺るがないのが私。芯が強いってゆうか、しつこいってゆうか…。

何がなんでも、全力でやろうとするところがある。


でも、今回はそんな簡単なもんじゃなかった。



先輩の教室があるC棟3階までは行ったものの、渡り廊下で動けなくなってしまった。


美和たちに励まされるけど、教室の前の廊下にどうしても入れない。時間が経つほど、緊張も高まる。


「ねぇ、みんな。
4年で知ってる先輩いないの?」


「4年かぁ………。」



「あっ、あたし、知ってる先輩いるかも!」








優香里の部活の先輩に頼んだ。
すごく優しそうな女の先輩。
綺麗な人で、嫉妬してしまいそうになる。


「眞辺くんだよね?
今呼んで来るね!」



階段の角のところで先輩を待つ。ここからは廊下は見えないから、余計に緊張する。



話したこともないし、相手は私のことなんて全く知らない。
2年も上の先輩だもん……


メアドを教えてもらえる保証すらない。