それからの3日間だった。
私の運命が大きく動いたのは。



次の日も先輩とすれ違った。

『ねぇ!
眞辺先輩だぁ~
超かっこいい!』


「えっ、愛美まさか…
眞辺先輩にホレちゃったの!?」


『えっ………
そんなんじゃないよ…!』



あたしって単純……。
こんな嘘、この5人にはバレるってば。


「え、愛美まじ!?」


「すっご…
愛美がそんなこと言うって、ホンキとしか思えないもん!!」


「愛美~
がんばれ!!」


えぇぇぇ………
ちょっと…。
まじでみんなにバレちゃったじゃん。
あたしの大バカ……。




「ねえ愛美、集会のときね、後ろの方に並んでたら、眞辺先輩みえるよ~」



全校集会は、出席番号順に整列する。
私は“菅野”だから真ん中らへん。

美和たちは一番後ろくらい。
先輩も、“眞辺”だからかなり後ろ。





でもこの時は、まだ“かっこいい”ってキャーキャー騒いでるくらいだった。
恋愛感情とかじゃなくって、ただ見掛けたら自慢できる~……ってくらい。