正直、自分が信じられなかった。



なんせ、相手は2つも上の先輩。

名前も知らない。

彼のことは何ひとつ知らない。


知ってるのは、凛とした横顔だけ。





「愛美、あれ、眞辺先輩だよ
あの……ほら、今、ジャージ着てる先輩」



私が見とれた先輩のことだ。


眞辺先輩……