「あの通り。すっかり元気になってるわよ」

と先生は肩をすくませながら言うた。

「…やっぱあの程度ではくたばらんかったか…」

「大きなお世話や!残念ながらウチはピンピンしとるで!」

ボソッと呟いたつもりやったんやけど、地獄耳の鈴には聞こえたらしい。

恐ろしい耳やなι

「そうだ鈴!!後で相沢君にお礼言わなきゃね!」

と志穂ちゃんが思い出したように鈴に言うた。

「なんでたっくんにお礼を言うん?」

「倒れた鈴を相沢君が保健室まで運んでくれたからだよ」

志穂ちゃんのその言葉に鈴は顔を赤く染めた。

鈴が恋する乙女の顔になっとる!!

なんか、キモッ!!!

「うっさいわアホ!」

「俺は何も言うとらん!!」

「何かムカつくんじゃボケ!!」

何?その照れ隠しと八つ当たり。

俺メッチャ対処に困るからι



こうして、鈴にとっても俺にとってもドッキドキのスポーツ大会の練習は終わった。

まだ本番が残っとるけどな…。


スポーツ大会より恋がしたいわぁぁぁーー!!