「うぅ…分かりました」
あたしは渋々了解した。
そうしなきゃこの人がいつまで経っても助からないよね…
「ありがとう夏川さん、お願いね」
そう言うと安心した表情をしながら先生は保健室を出て行ってしまった。
…残ったのはあたしと男子生徒。
ここからどうしよう…倒れた彼はとても苦しそう。
どんな理由で暴れてこんなキズをつけたのかは分からないけど…とりあえずやれる事だけやってみよう。
机にカバンと置くと、ブレザーの制服の上着を脱いで、袖を捲り上げた。
フーッと一息ついたところで、あたしは彼が寝転んでいるソファの前でしゃがみこんだ。
じっと彼を見つめていると、ドキッと鼓動が鳴った。
ほんの一瞬だけ彼にドキドキした。
だってよく見ればすんごいかっこいい顔立ちだもん…