気になってじっと見つめていると、中から出てきたのはさっき見かけた若い女の先生…
って事はもしかして??
「あれ、この子…さっき木下先生に呼び出された子よね?」
あぁ、生徒指導の先生の事だ。
あたしはコクンと素直に頷くと、手招きをされる。
意味が分からず首を傾げると先生はあたしの手を引っ張って、中に連れて行かれた。
入った瞬間、ツーンと嫌な薬品の匂いがして中は暖房で温かい。
「私は新田と言います、よろしくね」
白衣の着た先生はニコッと柔らかく微笑むと、あたしを黒いソファまで案内した。
そこにちょこんと座ると、奥の部屋からガチャッと出てきたのは…
「天草くん、大丈夫だった?」
優しい先生の声は、何だか癒される…けど。
そこにいたのはさっき暴れていた男子生徒だった。