しばらくすると生徒は若い白衣を着た女の先生に連れられて、保健室らしき所へ行く事になった。
ガチャッ
生徒指導の先生は扉を開けるなり、あたしが扉の前で小さくしゃがみこんで居た事に驚いていた。
また怒られるっ…と嫌な予感が頭をよぎった。
「あのぉー…先生ぃ」
「もう夏川は帰れ。今度問題を起こしたら覚悟しとけ」
さっき暴れていた生徒を止めたからか、ハァと深いため息をした先生はあたしをすんなり解放してくれた。
どうせなら生徒が暴れる前に帰してほしかったよぉ…
カバンを持つと軽く先生に頭を下げて指導室を出た。
初日から大変だったなぁー…
階段を下りて下駄箱に向かう途中、少しザワついた教室を見つけた。
そこは白いカーテンに包まれて中が見えなくなってある。