「お前は違うだろ」
「な、何が違うんですかっ」
発言に少しイラッとした。
女と思われてないって……あたしにもプライドってものがあるんですけど。
ズーンと落ち込んでいるとあっという間に治療が出来た。
「ん」
いつものようにお礼として頭を二回撫でられる。
毎回心の中では気にしてないのに、顔はほんのり赤くなるらしく、いつも悠里くんは笑っている。
女が苦手って言うけど、本当は女の子扱い上手いんじゃないの?
こんな優しい対応してくる人初めてだもん…
休憩終了チャイムが鳴って、あたしはいつものように教室に戻った。
「最近休憩時間になると姿消すよねぇ…桃って」
不思議に感じた美穂はあたしが戻ってくるなりそう言った。