「いや…小せぇなーと思って」
少し不快に感じたけど、笑顔を見せられるとヤケに怒れない自分がいた。
こんなに男の子と接近したのも初めてだったから。
それにドキドキはするけど、嫌な気持ちは全く起きない。
逆にホッと安心感が湧いちゃうんだ。
「ちょ、ちょっと!」
あたしが撫でようとしたのに、悠里くんは笑いながらあたしの頭を撫でた。
一回でも、二回でもなく…少しの間、ずーっと。
撫で返そうとしたら、すんなり避けられてしまった。
「プライドが許さねー」
そっか…子供扱いされるのが嫌なんだ。
あたしは思わずクスクス笑ってしまった。