「痛っ…」
「だ、大丈夫ですか?!今すぐ治療しますねっ」
辺りをキョロキョロ見渡して、近くにあった消毒やガーゼ、テーピングなどを持ってきた。
ゆっくり彼の身体を起き上がらせると、まず口元のキズに消毒をする。
「いってぇぇぇ…」
うん、絶対痛いよね…こんな深い切り傷だもん。
あたしは出来るだけ優しく消毒をした。
ガーゼを当てて、その上からテーピングで固定する。
これくらいなら簡単だし、あたしにでも出来る…
「おい、もっと優しくしろ!!!」
「はっ、はいぃ…」
相変わらずキレると本当に怖い……優しくしなきゃ。
腕も無事治療が済んで、最後は足の膝のキズだけとなった。