昔々、私には王子様がいた。

幼稚園の年長組みで一番かっこいい

智哉君。

力も強くて、やさしくて、

さくら組でも人気者。

5歳の私は一目ぼれをした。

当時の私は何でも無関心で、

心が冷え切ってるとまで言われていた。

でも私にとっちゃ知った事ではない。

私だって心はあるし、

感性だって供えついていたもの。

告白したかったけど、やはり

当時の私は、自分の心に素直になれず

そのまま離れ離れになってしまった。

私はアメリカのNYに行った。

智哉君は日本の小学校に進学した。

片思いだったのでたいした付き合いもなく

あっけない初恋だったと思う。

なんて冷めた初恋なんだろう。

私の人生、どこまで冷めるか見てみたいものだ。