あたしは次の日、

1年の教室棟へ足を運んだ。





「ミズ~!今日さぁ、遊ばない?」

「ごめん。立宮先輩が待ってるから……」

「そっかぁ、じゃ、お幸せに~!」





あ、あの子か……

さえないあたしに比べたら、何倍も可愛らしくて、輝いてるね……。

あたしはただ、立宮君のことが好きなクラスメイトだから、こんなことしてたら、怒られちゃうね……







あたしは、

流れ落ちる涙に気付かないまま、歩きだした。

きっと、
すれ違った何人かの生徒はあたしの涙を見て驚いただろう。



でも、あたし自身が泣いてることに気付いたのは、うちに帰ってからだった。