「………ん。」 ヤバい! 起きた?! うっすらと開いている切れ目の奥は、虚ろっていうか、何も見てない感じ。 でも、いつも見る立宮君のわざとらしい笑顔の目より、ずっときれいだった。 「……わっ……!」 あたしが立宮君に見惚れていると、スッと立宮君の腕があたしを包んだ。 「うーん……」 寝ぼけてるんだね。 あたしは、そっとしておこうと思って、その腕を受け入れた。