「家に着いたよ~!!」

「あっ、ごめん。いつの間にか寝てたみたい。」

「いいよ。」

「本当に運転上手いよね!!」

「それはどーも!!っと。早く入って!!」

「うん。」

「さぁてと、水奈、手出して。」

「えっ?」

「いいから!!」

「はい。」

「これ。」

「携帯?私持ってるよ?」

「これは俺専用の!!」

「でも…。」

「でもじゃない!!俺は大人だから、いつでもかっこいい大人の男でいなきゃいけないんだけど、本当は全然余裕なんてないんだよ。水奈を独り占めにできるなら、したいくらいなんだよ。」

「ありがとう!!」

「あと、左手貸して。」

「はい。」

「これでよし!!」

「これって?」

「見ての通り指輪!!俺ものだっていう証拠!!」

「いつ渡そうか悩んでたんだけど…。」

「ありがとう!!すっごく嬉しい!!」

「じゃあ、消毒するかっ!!」

「消毒?」

「そっ!!」

学校から帰ってきたら、水奈さんがだるそうに、おかえりって言ってきた。
結構父さん、嫉妬深かったんだな。
まぁ幸せならいいんだけど。