「音葉ちゃ~ん!!夕食できたよ~!!」

「はーい!!」

「ただいま~!!」

「おかえり~!!」

「水奈、おかえりのチュウは?」

「…恥ずかしいじゃん。」

「恥ずかしがる水奈も好きだけど、俺たちは夫婦なんだから恥ずかしがることないんだよ~!!」

「わかったよ~!!チュッ。」

「なんか今日はいい気分だな~!!って、弘樹いたんだ。」

「ずっとここにいましたよ。」

「あはは~!!気付かなかったなぁ!!水奈、今日の夕飯なに?」

「ハヤシライスとポテトサラダだよ~!!」

「じゃあ、速攻着替えてくるわ!!」

「ママ~!!ぎゅってしてぇ~!!」

「はいは~い!!ぎゅーっ!!」

「ママは音葉のものだもーん!!」

「あはは!!残念ながら、パパのものなんだよ!!」

「ちーがーうー!!音葉のものなの!!」

「違う!!パパのものだ!!」

「音葉の!!」

「パパの!!」

本当にバカだ。
6歳の女の子に張り合う父さんは。

「わかったから、夕ご飯にしよ?」

「はーい。」

「ママの隣は音葉ねぇ!!」

「いーや、俺だ!!」

また始まった。
しかも父さん、父親っていう立場を忘れて、一人の男になってる…。

「いい加減にしろよ。水奈さんの隣は俺が座る。」

「なんでお兄ちゃんなのよ~!!ずるい~!!」

「そうだ、そうだ!!ずるいぞ!!弘樹!!」

父さん、お前は子供かっ!!

「まぁ、いいじゃない!!早く食べなきゃ冷めちゃうよ?」

「いただきまーす!!」

「おいしい?」

「うん!!ママの料理最高!!」

「水奈自体もおいしいけどな!!あはっ!!」

「痛っ!!何すんだよ~!!弘樹!!」

「言葉を慎め!!」

「はい、すいません。」