なんとか教室に着いたけど、これもまた大変。
質問責めだよ。
チャイムが鳴ってくれたおかげで、解放。
授業はまぁ楽しい。
なんやかんやでお昼の時間。

「わぁ~!!」
「きゃ~!!」

うっさいな。
みんなドアに群がって、どうした?
頭いかれたか?

「弘樹!!水奈先輩が呼んでんぞ!!」

「えっ?」

「年上彼女ですか!!弘樹くんも隅には置けませんねぇ!!」

「キモいぞ、卓弥。」

「ごゆっくり~!!」

ったく、卓弥は相変わらずだ。
小学校から一緒で、まぁ大親友ってやつ。

「呼び出してごめんね。」

「いや、大丈夫だけど。どうしたんですか?」

「私、これから帰るから。」

「そうですか。」

「先生になんか聞かれたら、体調不良で帰りましたって言っておいてくれる?」

「わかりました。」

「ありがとう!!助かる!!」

その微笑みやめて~!!
俺だって一応男なんですよ。

「あの、水奈先輩って、弘樹の彼女っすか?」

「おい!!卓弥!!」

「あはは!!違うよ!!私は弘樹くんの、はは…。んぐ!!」

水奈さんの口を手でおさえた。

「っなわけないじゃん!!俺の姉貴だから!!」

「そうだったんだ!!」

「まじみんな早とちりでビビったわ!!」

「良かったぁ!!俺にもチャンスがあるわけか!!」

「あはは!!そうだな…!!」

苦笑いだよ、俺。

「はぁ…。何すんのよ~!!死ぬかと思った。」

「俺だって死ぬかと思いましたよ。母親って言いそうだったから。」

「本当のことじゃん!!」

やっぱ天然。
あの危機的状況わかってない!!
危なすぎる…。
ナイスフォロー!!ナイス俺!!

「じゃあ、あとはよろしくねっ!!」

「わかりました。あっ、今日から俺たちは兄弟ってことで。」

「わかりましたよぉ~!!」

拗ねちゃって、子供かよ。