俺は「相川 秀」。
中学の頃は、「狂犬」なんて呼ばれて、ちょっとは名の知れた…まぁヤンキーだ。
今日から高校だ。
地元じゃあ有名な不良校で、パンチにアイパー、リーゼントにスキンヘッド。
気合の入った髪型の奴しかいない。
女だってスケバンだらけ。
女とは思えないようなのばっかだ。
俺は、ここでワイルドでデンジャラスな高校生活をおくることになる。
入学式の朝。
校門の前で早速絡まれた。
そいつは、狩野 亮介。
中学の頃から俺とは喧嘩ばかりしていた馬鹿。
隣の中学で、うちとは敵対していた。
しかし、後に俺とは五分の兄弟になる男だ。
【秀】
記念すべき高校初の喧嘩が亮介か。悪くねぇなぁ!
【亮介】
幸せだろぅが!
【秀】
あぁ幸せだ! 勝利確実だからなぁ!
【亮介】
アホか! 今んとこは三勝三敗の五分だろうが!
【秀】
はぁ? 三勝二敗一分で俺が勝ってんだよ!
【亮介】
そうだった?
【秀】
…多分な。
【亮介】
多分じゃねぇよ!大事なことだろうが!
【秀】
……んなこといいからよぉ!やるならやろうぜ!
【亮介】
おぅよ!
……………………………死ぬコラッ!………ウワッ………ウォリャー………。
【秀】
俺の勝ちだな。
【亮介】
知るか…
【秀】
亮介よぉ?
【亮介】
なんだよ!
【秀】
俺と兄弟分にならねぇか?
【亮介】
なんだよいきなり。
【秀】
この学校は普通じゃねぇ。一匹狼じゃ簡単に食われちまう。
俺はお前を認めてる。男気も喧嘩も。
もしお前が俺を認めてくれてんなら、俺の兄弟分になってみねぇか。
【亮介】
…………
【秀】
どうだ?損はさせねぇから!
【亮介】
ハッハッハッ!
【秀】
何笑ってんだよテメェ!
【亮介】
…悪くねぇな!
【秀】
じゃあ?
【亮介】
おぉ!
よろしくな!兄弟!