「うわぁ~!!!ちょっ…危ないって!コケるコケるコケるからぁ~~っ」
亜莉紗は走りが超早い。その分、恋にも早いンだろうね(笑)
「はぁ、はぁ。やばい!!!きっもち~」
亜莉紗が走りながら言う。
「はぁっはぁっ!きもちくっ…ないから!しんどいから!!!早く止まっ…」
バンッ。
「いったー!!!」
イキナリ亜莉紗が止まったから、あたしは亜莉紗の背中に顔面をぶつけた。
いった!!!何??
「何??どしたの、亜莉紗??イキナリ止まったらアブいじゃん」
亜莉紗は握っていたあたしの手を離して、目を見開いていた。
「あ…りさ??」
どぉしちゃったの??
あたしは亜莉紗が視線を向けているその先を、見た。
うわ…。ヤンキー??
そこには、いかにも柄の悪そうな男が三人、ニヤニヤしながらあたしたちに近付いてきた。
「何??亜莉紗、知り合い?」
「何!!なんか用?」
亜莉紗がイキナリ大きな声を出した。
宛先はおそらく前方の男たち。
「なんか用とか、ひっでー。ココの学校に転校するっつんでわざわざ来てやったのによぉ??」
真ん中の男が言った。
三人とも見たことのない制服を着ていた。
多分違う学校の人なんだろう。
亜莉紗?なんか、あんましいい雰囲気じゃないような…