「ばぁーっか。あれは!昔の男に貰ったやつだよ。もう、結構経つよ??」
あたしは原チャをまだ運転したことはない。
やっぱり、怖くて乗れない。
「ふぅん。てか、亜莉紗は彼氏いるのぉ??」
「いないしぃ。早く男捕まえたいなア♪」
亜莉紗は悪魔のような笑みを浮かべて言った。
亜莉紗ったら。相変わらず、男遊び激しいなぁ。
「晴乃は??男いるんでしょぉ??」
「いないよぉ。ここ最近、ずぅっといないよぉ」
「マジ?!あんた、早く誰でもいいから付き合っちゃいなよ。青春、無駄にする気?!」
「誰でもいいからって…」
あたしは苦笑した。
「まっ、これからこの高校にお世話さんになるんだからねっ。ここでめいっぱい作ればいっか☆」
亜莉紗は立ち上がって、これからあたしたちが入学する高校を見上げた。
「そぉだよ。焦んなくても大丈夫だって」
「だね★」
亜莉紗はそう、言って二カッと笑った。
「よぉっしゃ!晴乃っ、立って」
「はい??」
「ほら、立てって」
亜莉紗があたしの腕を引っ張った。
「何??いきなり~」
「走ンない??」
「はぁ?!何言っ…」
あたしが言い終わらないうちに、亜莉紗はあたしの手を引っ張って走り出した。