「さあてね、そこまではわからない。調べてみる価値、あるんじゃないかしら? 生憎、風紀委員は動けないんだけど、ね」

「いいわよ。別に。これは私の案件だもの」

桜木学園で睨まれてはならない二人にチェックされているとは知らない瀬戸岡亜美は、クラスメイトの冗談に声をあげて笑った。

口許を隠す、上品な笑い方だった。