「木霊の呪いを解決した上で、八木先輩も正常に戻す。そのほうが手っ取り早そうだわ」
「その間、八木先輩にはノータッチかよ?」
訊ねてくるのは今野ではなく、燈哉である。もっとも、今野にしどろもどろ質問をされるよりは効率がいい。
今野に聞かせるつもりで答えた。
「病気だって、病原体を判明させてから治療するじゃない? 同じよ。木霊の正体と、木霊の四辻がいったいなんなのか、はっきりしる。八木先輩の呪いとやらを解くには、それが一番よ」
「……呪い、ほんとにあるんですか?」
また、今野の言葉遣いが敬語になっていた。どうやら、不安になると敬語になってしまうらしい。どこまで弱腰だか知らないが、ルームメイトが精神衰弱状態になって、今野も参っているのだ。
「その間、八木先輩にはノータッチかよ?」
訊ねてくるのは今野ではなく、燈哉である。もっとも、今野にしどろもどろ質問をされるよりは効率がいい。
今野に聞かせるつもりで答えた。
「病気だって、病原体を判明させてから治療するじゃない? 同じよ。木霊の正体と、木霊の四辻がいったいなんなのか、はっきりしる。八木先輩の呪いとやらを解くには、それが一番よ」
「……呪い、ほんとにあるんですか?」
また、今野の言葉遣いが敬語になっていた。どうやら、不安になると敬語になってしまうらしい。どこまで弱腰だか知らないが、ルームメイトが精神衰弱状態になって、今野も参っているのだ。