しかし、漣犀本人は、玲瑛その男だけを見詰めていた。


…彼は、何か、冷たい。

直感でそう思った。確かに優れた器には思える。疾風の勢いで国を平定していく手腕といい、内政軍事どちらにも力を入れることのできる余裕といい、その賢明さが外見や雰囲気に滲み出ている様な感じを受けるのだが。