ねぇ…達也。

そんなこと言わないでよ…


私、本当にあなたが好きだから期待しちゃうんだよ。


でも…きっとあなたにとって私はただの婚約者だもんね…



「そんなこと…平気で言わないでよ…」


私は夜空を見ながら言った。


ううん。本当は、達也を見たら泣きそうになるから…



「女の子みんなにそんなこと言ってるんでしょ?そんな…特別みたいに言わないで!」



私…変なこと言ってる。


自分でそう思っていても我慢できない…



「どうしたんだよ?何か言われたのか?」


いつもとは全く違う達也の心配そうな声が聞こえた。



私の頬に涙が流れた。



つらい…つらいよ・・・達也。
恋ってこんなにつらいんだね…