「遅い」


予想通りの答えが返ってきた。



「遅いって…こんな朝早くから行くなら時間ぐらい教えてよ」


私は頬を少し膨らました。



「…まぁいい。行くぞ」


達也…いつもと違う。


だって…さっきまで不機嫌そうにしてたのに今、笑ったもん…



私が納得しないままついて行こうとしたら



「優羽様!」


泉さんに呼び止められた。



「今日はいいことがありますよ」


耳元でコソッと言って笑う泉さんの言葉の意味に私は理解出来なかった。


「それってどういう意味ですか?」


「それはついてからのお楽しみです♪では、いってらっしゃいませ」


泉さんも変だ。


私は何もわからず車に向かった。後部座席のドアをあけると達也が座っていた。
私はドキドキしながら隣に座った。そして車は発進した。