「極道といっても昔みたいに殴りこみとかはほとんどない。

確かに組同士で揉めることもあるがそれだけじゃない」



本条はそう言ってテーブルを見た。


テーブルには電源がついているパソコンがあった。



「え…?パソコン?」



「時代が時代だからな。
極道だけじゃなくて会社もやってるんだ。親父が社長。
ちなみに俺は副社長ってわけ。仮だけど」



新たなことを聞かされ私は何も言えない。


だってこんなことって本当にあるんだ…



「おい…聞いてんのか?」



本条は私の顔を覗き込んだ。



「う…うん、聞いてる。
…びっくりしちゃったよ。
だって学校じゃそんなこと一言も聞いたことなかったから…」