一瞬、誰だかわからなかった。


鏡に映った私は綺麗にメイクをされていて別人のようだった。



「すごくお綺麗ですよ」


担当の人の言葉に照れてしまった。




“コンコンッ”



「はい」



「優羽、準備できた?」



後ろに振り向くとお母さんと紗幸さん、千亜希さんが部屋に入ってきた。



「キャ~!優羽ちゃん、綺麗!!」


千亜希さんに抱きしめられた。



「こら、千亜希。優羽ちゃんのメイク落しちゃダメよ」



紗幸さんに注意されても千亜希さんは私を抱きしめたまま。



ほんと、この光景は変わらない。



「でも優羽ちゃん、本当に綺麗よ」



紗幸さんは優しく言ってくれた。