顔をあげると少し赤い顔をした達也が頬をかいた。



「俺が最初からデザインしたんだよ」



その指輪は真ん中にピンクのダイヤがあって周りは羽根が描かれていた。



「ピンクのダイヤはここのピンクの薔薇の色だから。その羽は優羽の“羽”からとったんだぜ。

寝るのが遅かったのは、なかなか納得のいくデザインができなかったから。
帰りが遅かったのは店との打ち合わせだったんだ」



次々と明らかになる真実。



知らなかった…


達也が陰でこんなことしてくれていたなんて。


それなのに…私、勝手に浮気だって決め付けて…




「達也…ごめんね。私…」


そう言いかけたら達也の人差し指が私の口のところにきた。