父さんはカズさんに連れて行ってもらって。




「ちょっと、達也!なんで勝手にあんなこと言ったの?!
今日は泊まろうと思ったのに」


少し怒ったけど達也は関係ない顔をしている。



「しゃあねーだろ。ここにいたら千亜季とかに邪魔されるだろ」



「なんの邪魔?」


私が首を傾げた瞬間、達也は近づいて触れるだけのキスをした。



「こういうこと♪」


達也はニヤッと笑った。



私は不意に赤くなる。



「じゃあ帰ろうぜ」


そう言って手を差し出してくれた。





意地悪だけど一緒にいると心地いい。



私には婚約とか結婚はまだ先だと思って現実味がなくて考えられないけど…


達也とこのままずっと一緒にいたいと思う。




私達は手をつないで家に帰った。