でも達也も抱きしめ返してくれた。



「なんでもないよ」



私は離れて手を繋いで歩いた。



「――終わっちゃったね。夏合宿」



終わってみると寂しいな。



「そうか?俺は嬉しいけど」


「どうして?」



私が顔を上げると達也はニヤリと笑った。


「だってやっと優羽に触れることが出来るんだぜ」



「なっ、なんでそんなこと言うのよ!//」



やっぱり達也は達也なんだね…ι



「そうじゃなくても俺はもう夏合宿に行きたくないな」


ポツリと達也が呟いた。



「女の子達が側にいるから?」



行く前にそう言ってたから…



「それもだけど……優羽に拒絶されるのはもうごめんだ」


「……」