私は言い終わり、顔を伏せてしまった。


手が震えている。



何を言われるのか…怖い――




そんな手の上に達也の手が重なった。




「……親父。
俺…優羽がこんなに悩んでたなんてわかってなかった。
すっげー情けない。

でも‥そんな俺でも、優羽は好きだって言ってくれた。
俺も優羽の側にいたい。


ずっと…ずっと好きな人だから――」




達也…



「…わかっていたよ」



智和さんの優しい声が聞こえた。


意外な言葉に私は顔をあげると紗幸さんと2人、優しく笑っていた。



「2人が思い合ってるなんて、ずっと知ってた。
ただ、優羽ちゃんの不安をなくしてやりたかったんだ」